― 理学療法士の体験と市場構造から考える“失敗しない使い方” ―
はじめに|転職エージェント、使うべきか迷っていませんか?
医療職が転職を考え始めると、ほぼ必ずぶつかるのが
「転職エージェントを使うべきか?」という疑問です。
- エージェントって本当に信用していいの?
- 無理に転職させられない?
- 使わない方が安全じゃない?
- そもそも医療職に合っているの?
こうした不安を感じるのは、とても自然なことです。
実際、転職エージェントは
使い方次第で「強力な味方」にも「失敗の引き金」にもなります。
この記事では、
医療職、とくに理学療法士(PT)の転職市場を前提に、
- 転職エージェントのメリット・デメリット
- 医療職がつまずきやすい失敗パターン
- PTが失敗しないための「正しい使い方」
を、実務視点で整理します。
※ 本記事は特定の転職サービスへの登録を強制するものではありません。
あくまで「判断材料を増やす」ことを目的としています。
💡【結論】転職エージェントは「使う・使わない」ではなく「どう使うか」
先に結論です。
🔵 転職エージェントは「転職を決めるための道具」ではなく
「判断材料を増やすための道具」
この前提を理解していないと、
使っても・使わなくても転職は失敗しやすくなります。
第1章|転職エージェントを使うメリット(医療職目線)
① 非公開求人・内部情報にアクセスできる
医療職の求人、とくに病院求人は
すべてが求人サイトに出るわけではありません。
- 欠員補充レベルの募集
- 公開すると応募が殺到する求人
- 条件調整中の求人
こうした情報は、
エージェント経由で初めて知れるケースもあります。
地方ほど「表に出ない求人」が多いのが現実です。
② 病院・施設との調整を代行してくれる
医療職の転職は、想像以上に手間がかかります。
- 病院見学の日程調整
- 条件交渉
- 面接日時の調整
現職を続けながら転職活動をする人にとって、
この「調整代行」は大きなメリットです。
③「相談相手」がいること自体が支えになる
初めての転職では、
何が普通なのか?
どこまで妥協していいのか?
そもそも転職すべきなのか?
判断に迷いがちです。
エージェントは、
転職市場を知る第三者としての視点を提供してくれる存在でもあります。
第2章|見落とされがちなデメリット(PTが注意すべきポイント)
担当者によって質に大きな差がある
これは現実です。
医療業界を理解している担当者
数をこなす営業型の担当者
どちらに当たるかで、転職体験は大きく変わります。
👉 合わないと感じたら担当変更・利用停止してOK。
失礼でも失敗でもありません。
病院側が「エージェント経由」を嫌うケースがある
エージェント経由の採用では、
病院側が 紹介料(数十万〜百万円) を支払います。
そのため、
直接応募を好む病院
エージェント採用を避ける施設
が存在するのも事実です。
希望とズレた求人を勧められることがある
これは悪意というより、
成果報酬型という仕組みが影響する場合があります。
早く決めたい
条件より成約を優先
クライアント側の焦りがエージェント側に伝わることもあります。
特に希望条件が曖昧なままだと、
このズレは起こりやすくなります。
第3章|医療職がやりがちな「失敗パターン」3つ
パターン①:エージェントに丸投げする
「プロに任せれば安心」と思いすぎるのは危険です。
👉 最終判断は必ず自分
ここを忘れるとミスマッチが起こります。
パターン②:希望条件を整理しないまま相談する
何を最優先したいのか?
何は妥協できるのか?
これが曖昧だと、紹介される求人もブレます。
パターン③:1社しか使わない
比較対象がないと、
条件が妥当か?
市場的にどうなのか?
判断できません。
👉 複数登録=悪ではありません
🔵 ここまで読んで「自分、同じことやりそう…」と思った方へ【重要】
実は、転職で失敗する医療職の多くは
「動く前に市場構造を知らない」だけです。
病院求人はどれくらいあるのか?
自分の経歴はどこで評価されやすいのか?
地方で現実的な選択肢は何か?
これを知っているだけで、
転職の失敗率は大きく下がります。
👉 転職を決めていなくても、
「市場を知るだけ」の相談は十分価値があります。
※ 無理に応募する前提ではなく、「情報を整理する目的」で大丈夫です。
※ とくに、
・「病院で働きたいが求人がない」と感じている方
・「在宅に行くべきか迷っている」方は
今の段階で一度、第三者の視点を入れておくと判断が楽になります。
また事前に相談内容を整理しておくと情報収集の負担が軽くなります。
- 僕の経歴だと、病院/在宅どちらが通りやすいですか?
- 通勤◯分以内・残業◯時間以内の現実的なラインは?
- 年収を落とさずに転職するなら、どの条件が必要ですか?
- 担当者が合わない場合、変更は可能ですか?
第4章|理学療法士(PT)がエージェントを使うときの注意点
✔ 「病院志向」か「在宅も視野に入れるか」を最初に伝える
PTの場合、
病院と在宅では求人構造がまったく異なります。
✔ 専門資格は「強み」だが「万能」ではないと理解する
心リハ指導士・呼吸療法認定士などの資格は評価されますが、
採用枠がなければ意味を持ちません。
✔ 家庭・生活条件は必ず共有する
- 通勤距離
- 勤務時間
- 子育て・家庭事情
ここを曖昧にすると、ほぼ確実にミスマッチが起きます。
PTが転職エージェントで失敗しやすい“典型例”
❌ 例:病院志向なのに「エージェント経由」が原因で選択肢を狭めてしまうケース
理学療法士の転職で実際に起こりやすい失敗例がこれです。
「病院で働きたい」
→ エージェント経由で応募
→ 病院側が“エージェント採用”を嫌がり、話自体が流れる
一見、本人にはどうしようもないように見えますが、
PT × 地方 × 病院志向では決して珍しい話ではありません。
なぜ起こるのか?
病院側から見ると、
- エージェント経由だと高額な紹介料が発生する
- 少人数のリハ部門では採用リスクを取りにくい
- 「直接応募なら検討した」というケースもある
という事情があります。
つまり、
「PTとしての評価」ではなく
「応募ルート」が理由で不利になる
ということが、実際に起こり得るのです。
ここで多くのPTがやってしまう失敗
- エージェントにすべて任せきりにする
- 「病院志向」を曖昧にしたまま話を進める
- 直接応募という選択肢を検討しない
結果として、
「求人がない」
「全部落ちた」
「自分の価値が低いのかも…」
と誤った自己評価につながってしまいます。
失敗を防ぐために必要だった視点
この失敗は、エージェントを使うこと自体が悪いわけではありません。
重要なのは、
- 病院志向が強い場合は、その旨を最初に明確に伝える
- 「エージェント経由が不利になる可能性がある病院はあるか?」と確認する
- 場合によっては「情報収集+別ルート検討」と割り切る
こうした 使い分けの視点 を持つことです。
👉 転職エージェントは
「応募を代行してもらう存在」ではなく
「市場構造を知るための相談相手」
として使う方が、PTの場合は失敗しにくくなります。
第5章|エージェントを使った方がいい人・使わなくてもいい人
✔ 使った方がいい人
- 初めて転職する医療職
- 地方で情報が少ない人
- 忙しくて動けない人
- 市場構造を知りたい人
✔ 使わなくてもいい人
- 明確な紹介ルートがある
- 今すぐ転職しないと決めている人
■ この後どう動くべきか?
もしあなたが、
地方で病院転職を考えている
在宅も含めて選択肢を知りたい
「今の職場を続けるべきか」迷っている
このどれかに当てはまるなら、
今の段階で一度話を聞いておく方が、あとが楽です。
✔ 転職を強制されることはありません
✔ 相談だけ・情報収集だけでOK
✔ 無料で利用できます
次に読むべき記事
👉 医療職が転職でつまずく理由5つ
👉 地方PTが「病院 or 在宅」で迷ったときの考え方
👉 専門資格は転職でどう評価される?幻想と現実
※関連記事は随時更新していく予定です。更新時までもう少々お待ちください。


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