健康診断で「血圧が高い」と言われたことはありませんか?
実はその状態を放置すると、将来的に心不全につながるリスクがあります。
特に高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病を放置すると、心臓に負担がかかり、心不全の発症や再発しやすとされています。
そのため、それらの生活習慣病を発症しないように生活習慣を改めることは、将来的な心不全予防に効果が期待できます。
この記事では、今日からできる具体的な対策を解説します。
・心不全と高血圧症、糖尿病、脂質異常症との関係性について
・高血圧症の進行を予防するための生活習慣について
・糖尿病の進行を予防するための生活習慣について
・脂質異常症の進行を予防するための生活習慣について
・高血圧症、糖尿病、脂質異常症を予防、進行を抑える具体的な生活習慣について
について詳しく解説しています。
▶︎日本循環器学会 / 日本心不全学会合同 2025 年改訂版 心不全診療ガイドラインに
基づいて、理学療法士『ゆうゆう』が監修しています。
⚠️ 医療情報に関する注意
本サイトは医療情報の整理と解説を目的としており、特定の治療や医療行為を推奨するものではありません。症状や治療についての最終的な判断は、必ず主治医や医療機関にご相談ください。
心不全と生活習慣病の関係
心不全は、ひとつの病気だけよりも、複数の生活習慣病が重なることで起こりやすくなります。
代表的な生活習慣病には高血圧症、糖尿病、脂質異常症があります。
高血圧があると心不全になりやすい理由
血圧が高い状態が続くと、心臓は強く働かざるを得なくなります。
すると心臓の筋肉が厚く硬くなり(=心肥大)、血液を送り出しにくくなります。
結果的に心臓への負担がかかり過ぎて心不全に発展しやすくなります。
糖尿病が心不全のリスクになる理由
血糖値が高い状態が続くと、血管が傷つき動脈硬化が進みます。
また、心臓も糖の代謝異常や酸化ストレス(体のサビのようなもの)の影響で硬くなり、働きが弱まります。
そのため、心臓への負担が増えて心不全となりやすくなります。
コレステロールが心臓に与える影響
脂質異常症とは、いわゆる「悪玉コレステロール(LDL)」が高い状態です。
この状態では動脈硬化が進み、心筋梗塞を起こしやすくなり、心不全に進行するリスクもあります。
実際に、生活習慣病を3つ以上もつ人は、そうでない人に比べて心不全のリスクが数倍に高まると報告されています。
だからこそ、「まとめて対策する」ことが大切です。
高血圧と心不全予防|血圧を下げる生活習慣
血圧は「沈黙のリスク」と呼ばれるほど、自覚症状がなくても心臓に負担をかけます。
研究では、収縮期血圧を10mmHg下げるだけで心血管疾患全体のリスクが約20%減少し、心不全の予防にもつながるとされています。
対策ポイント
- 減塩:1日の食塩摂取量は6g未満。味噌汁は具だくさんにして汁を減らすと続けやすいです。
- 運動:1週間に合計150分の運動。特に会話できるペースのウォーキングが効果的です。
- 睡眠・ストレス管理:不眠やストレスも血圧を上げる要因になります。
- 血圧:ご家庭で測定する場合は、上(収縮期血圧)が135mmHg以下、
下(拡張期血圧)が85mmHg以下を目標にする。
また毎日できる簡単な取り組みとして、毎日の血圧記録を続けている方は、自分の体調の変化に気づきやすく、再入院が少ないとされています。
まずは減塩+毎日の血圧測定から始めましょう。
別の記事で具体的な減塩対策については解説しています。

✅ 減塩を心がけるだけでも、高血圧や
心不全予防の効果が期待できます。
この記事では、減塩と水分管理について
詳しく解説しています。
糖尿病と心不全予防|血糖コントロールが鍵
糖尿病は『血管の老化を早める病気』とも言われます。
医学的には、血糖が高い状態が続くことで動脈硬化が進みやすくなります。
対策ポイント
- 食事:主食は腹八分目に。ゆっくりよく噛むと血糖の急上昇を防げます。
- 運動:食後30分以内の軽い散歩は血糖を下げる効果があります。
- 医療連携:薬や食事管理は、主治医や管理栄養士と相談するのが大切です。
まずは食後の軽い散歩から始めてみましょう。
別の記事で心不全を患っていても安心してできる運動について解説しています。

✅ 心不全の方でもどのぐらいの
運動強度なら安全か?
中止すべき目安と危険なサインに
ついては、こちらで解説しています。
脂質異常症と心不全予防|コレステロール管理の工夫
脂質異常症は「動脈硬化を進める原因」となる病気です。
悪玉コレステロール(LDL)が高いと心筋梗塞を起こしやすく、そこから心不全に進むリスクも高まります。
対策ポイント
- 食事:「揚げる」より「焼く・蒸す」に。
- 食品選び:青魚・大豆製品・野菜を意識。
- 禁煙:喫煙は血管を傷つける最大のリスクです。
まずは禁煙と食事の工夫を家族全員で共有しましょう。
別の記事でオススメの禁煙方法についての取り組みは解説しています。

✅ 喫煙は重大な心不全リスクとなるため、
予防的観点から禁煙はとても重要です。
この記事では、禁煙への取り組みに
ついて詳しく解説しています。
心不全予防のために共通して大切な生活習慣
- 体重管理:1週間で2kg以上の体重増加は注意が必要です。特に心不全の既往がある方では、むくみや息切れなどの悪化サインにつながることがあります。
- 運動習慣:会話できるペースのウォーキング+軽い筋トレを無理なく続けましょう。
- 睡眠の質:短すぎる・長すぎる睡眠はリスクになります。
「一人では難しい」と感じても、ご家族や仲間と一緒なら続けやすいです。
他にも心不全と関係性が深い生活習慣については別記事にまとめています。

✅ 運動習慣、生活習慣病、体重管理、
減塩、ストレス、禁煙、飲酒などの
心不全の生活管理について全体像を
知りたい方にオススメです!
まとめ
心不全は、高血圧・糖尿病・脂質異常症が積み重なって起こる病気です。
この3つをまとめて予防・管理することが、最大の対策になります。
今日からできることはシンプルです。
- 減塩を心がける
- 食後に歩く
- 食卓を少し工夫する
ご家族と一緒に「無理なくできること」から始めましょう。
未来の心臓を守る一歩は、毎日の小さな習慣から生まれます。
参考文献
- 日本循環器学会・日本心不全学会.心不全治療ガイドライン(2025年改訂版).2025.
- 厚生労働省.e-ヘルスネット「高血圧」「糖尿病」「脂質異常症」.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp
- WHO. Global recommendations on physical activity for health. Geneva: WHO; 2010.
- Emerging Risk Factors Collaboration. Diabetes mellitus, fasting blood glucose concentration, and risk of vascular disease. Lancet. 2010.
- Blood Pressure Lowering Treatment Trialists’ Collaboration


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